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クリアカード編第60話の流れ
感想&今後の考察
まさかのチビ海渡&秋穂ママのメイン回。
お城?離宮?のような場所で、チビ海渡さんのパーソナルスペースにガンガン踏み込んでいく謎の女性は、縦ロール美女こと秋穂ママでございました。
後に独立を果たす魔術師協会のエースである海渡さんは、自分たちの権威を守ることしか考えない自分の組織に、まったく興味がないご様子。
まだお若いのにとんでもないところに所属しちゃったね。
その一方で秋穂ママも、自分の組織を「世界中の魔力とそれを操る術を自分たちだけのものにする事しか考えていない」とこき下ろします。
2人とも所属する組織は違えど、両組織ではそれぞれ「最強」のポジションとして扱われているみたいです。
また、どうやら話の内容から察するに、2人が所属する組織は手を組んでいる状況で、現在はその会合が行われているようでした。
めっちゃつまらないこと話してそう。ハングライダーみたいなやつを頭に乗っけている海渡さんかわいい。
そして秋穂ママによるチョコミント普及活動。海渡さんからは若干ウザ絡み認定されておりましたが、秋穂ママ的には海渡さんに興味があって仕方がないご様子。
何故彼女はここまで海渡さんを気にかけてくれるのでしょうか。
何故CLAMP先生はここまでおねショタを推進するのでしょうか。
今回のエピソードにおいてその直接的な理由は語られていないように思えましたが、どうやら彼女のその強力な能力に、ヒントがありそうです。
その能力こそ未来を視る力。
いわば未来予知、さくらちゃんの強化版かな?
海渡さんの考えとしては、秋穂ママの未来予知により、自分の魔力が何かの役に立つと思われたのではないかと、つまり彼女もまた損得勘定の考えによって自分に近づいてきたのではないかと勘ぐっている様子でした。
警戒心MAXの海渡ネコ。
この答えは語られていませんが、当然ながら秋穂ママはそんな人ではありません。
重度のショタ専をこじらせているか、もしくはもっともっと遠い未来で、自分の最愛の娘を救ってくれる光景を垣間見たのかもしれません。
その後何度も海渡さんに襲撃会いに行く秋穂ママ。
チョコミント味のアイスや、チョコミント味のポップコーンや、チョコミント味のポテトチップスや、チョコミントチョコミントチョコミントチョコミントチョコミントチョコミントチョコミントチョコミントチョコミントチョコミントチョコミントチョコミントチョコミントチョコミントチョコミン
怖いわこの人。
論争を起こしたい訳ではないのですが、そんなに美味しいですかね。チョコミント。
私はあまり好きではありませんが、好みが極端に分かれるフレーバーですよね。
たまに気の迷いでサーティワンのアイスクリームで食べますが、食べ終わった後の「もうしばらく食わなくていいや」感が…。
そんな怒涛のチョコミントの差し入れに、ついに根負けする海渡さん。
思わず笑顔がこぼれる秋穂ママでしたが、「嫌い」ですと一蹴されてしまいます。
お菓子を差し入れてこんなこと言われたら、私ならチョコミントでぶん殴ってしまいそうです。
しかし彼女はそんな一言にもくじけず、海渡さんの意思表示が明確になったことを喜びます。
秋穂ちゃんが時折みせるガッツは、どうやらお母さん譲りだったみたいっすね…。
「次は『好きなもの』を見つけましょ」
どこまでも前向きな彼女の姿勢に、海渡さんの感情にも変化が起きている様子でした。この表情はまさか…。
そういえば数年前に、「私の少年」というそういう漫画を読んだのですが、もう完結したのかしら。
それからどのくらいの時が経ったのかはわかりませんが、次第に秋穂ママが持ち込むものを抵抗なく口にするようになった魔術師協会のエースさん。
相変わらず気だるそうな態度ではありつつも、秋穂ママ「渾身の」手作りチョコプレッツェルをもそもそと食べる彼は、ついに胃袋を掴まれてしまったようです。
その一方で、なにやら彼女のテンションがうわずっていることを、「貴方はいつも能天気ですが更に浮かれることでもあったんですか」とノンデリカシーな直球で看破します。
こんな小生意気なクソガキ少々お口がお悪い状態から、一体何が起きたらあんな紳士に変貌を遂げるのでしょうか。
そしてひとたび女の顔になる秋穂ママ。その匂わせの指輪はなんだい?と思ったら、やっぱりそういうことでした。
海渡さんもこれには「別の男の気配がします」と一言。
タイプミス。
「別の魔力の気配がします」と一言を放ちました。
ぱっ、と指輪を隠す秋穂ママ。
そこまで強調しておいて ぱっ はないと思うよ。
私は海渡さんのように魔力のことはわからないのですが、それでもその指輪には何か強力な力が込められていることは分かってしまいます。にやにや。
『私だけのひとに逢えた』と、もはやアクセルベタ踏みで惚気る秋穂ママですが、他人を想い、そして他人から想われる感情を、一見感情を持ち合わせていない目の前の少年に伝えたかったのかもしれません。
秋穂ママ「逢えたって思ったの『私だけのひと』に。」
海渡「それも『夢』で?」
秋穂ママ「いいえ、『私』が教えてくれた、このひとだって」
引用:なかよし2022年4月号 CCさくらクリアカード編より
このシーンには正直しびれました。
内容を言語化して紐解くと少し野暮ったくなっちゃうのですが…
秋穂ママの”お相手”が彼女にとって最愛の人だと思えたのは、決して自分の特異の能力によるものではなく、あくまで自分の感情によるものだということを、夢ではなく「私が教えてくれた」って表現するところ最高にエモかったです。
なにこのハイセンス少女漫画…。
秋穂ママ「でもこの先は「力」で少しだけ知ってるから」
引用:なかよし2022年4月号 CCさくらクリアカード編より
あっ…
これってそういうことですよね…。
今後自分の身に起きること、そしてその結末を知ってしまったということですよね…。
だからこそ、ちょっと頑固だけどとても優しいモモ様に「何らかのお願い」をしたと、秋穂ちゃんの守護をお願いしたということに繋がるのかもしれません。
どんな手段であれ、秋穂ちゃんを守護するという契約をモモと秋穂ママが結んだのであれば、海渡さんの利害関係とも一致するかと思いますので、現在の海渡さんとモモの奇妙な関係にも頷けますね。なるほど。
そして秋穂ママは、やはり海渡さんこそ自分の最愛の娘を守ってくれる存在だと、何か直感めいたものが働いたのかもしれません。
夢で視た未来なんて無粋なことは言いません。きっとそんな巡り合わせがあるはず。そんなことを感じさせられる第60話でした。
海渡さんの、海渡さんだけの「好き」が見つかる時は来るのでしょうか。
という少ししんみりした内容から、場面は秋穂邸のソファーで気絶から目覚める現代の海渡さんへ。
廊下でひっくり返っていた彼を、「邪魔だから」という理由でソファーまで運んでくれたモモ様。
ひっくり返っていたって。笑
こんなイケてるメンズを虫扱いしないで。笑
そして彼女の口から、秋穂ママのお名前が "リーリエ" であることが明かされました。
ちなみにリーリエとはドイツ語で「百合の花の紋章」を表すようです。とても素敵なお名前です。おねショタとか言って正直すまんかった。
今回のお話は主人公であるさくらちゃんが一切登場しないという内容でしたが、ここ最近では海渡さんのバックボーンを知り得る重要な回だったかと思います。
あらためてCCさくらは、他人への想いやりが根底のテーマとして、様々な表現を用いて描かれているなあと痛感させられた回でした。
海渡さんも今は自覚はないようですが、秋穂ちゃんへの想いやりはこれまでもたくさん見て取れましたし、いずれそれが彼にとっての「好き」であると自覚する日は近いのかもしれません。
クリアカード編の主人公だなあ。
内容に疑問視していた頃もあったけど、その内容を正直にブログで書いたらもうCCさくら読むなというクソ温かいDMが来たけど、秋穂ちゃんサイドからはもう目が離せないし、彼女らにとって「その時が」来たら、なんだかんだで泣いちゃいそうです。
繰り返しになるけど、作品中であえて抽象度の高い表現で描かれていることってたくさんある(秋穂ママの発言とか)と思うのだけど、それをこういうブログとかで文字に起こしちゃうと野暮ったくなりますね。
まとまりがない内容でしたが、今回はここまで。
いやー、良い回でした!
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