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クリアカード編第65話の流れ
感想&今後の考察
アリスを護るために駆け出した少年は、その不思議な世界の道無き道に大いに苦戦しておりました。
夜の星空を連想させるような神秘的な背景の中、ハンター試験のごとく延々と続く階段
を、小狼くんは駆け上がります。
※相も変わらず、なんとも緊張感のあるコスチュームです。
駆け上がるたびに崩れ落ちる階段を、自慢の身のこなしでなんとか進む彼は、この不思議な世界を創るほどの "強力な術" に警戒しながら、その場所から弾き飛ばされないように喰らいつきます。
一方のアリスことさくらちゃんですが、その小狼くんのだいぶ先を走っている様子。
彼女が駆ける世界は、過去に彼女が固着して来たカードのたちが漂う現代美術館、もとい迷宮でした。
そして出会うカードたちは、かつて物語前半に固着して来た無機質なものから、物語後半に固着してきた人間をモチーフにしたものへ。
『顕現』の利佳ちゃん。
『虚実』の奈緒子ちゃん。
『呼応』の山崎くんと千春ちゃん。
それぞれの人物が口にする内容は、演劇のセリフをベースにしたもののようですが、それはもはや演劇と現実の境界線が感じられ無い不気味なものに感じました。
・あなたが望んだから「世界」は姿を現した
・いるね、「赤の女王が」
・この世界には誰かの夢が混ざっている
・見極めなければ、それが「虚」なのか「実」なのか
もちろん、いずれも敵意がない発言だと分かるのですが、普段仲良くしている友人が、いつもの雰囲気、いつもの表情で、意味がわから無い抽象的な内容を淡々と語るその様子には、思わず「お、おう…」と萎縮してしまいます。
何より怖いのは、さくらちゃんから発せられる言葉から、さくらちゃんが演劇か現実かを判断できているかが読み取れないこと。
あくまでアリスの役になりきっているのか、それとも自分をアリスだと思い込んでしまっているのか、今回の話のどこのページを読んでもわっかんないんですよね。
そしてこういう抽象度の高い会話って、会話している当人は楽しいのかもしれませんが、他人からするともう黙るしかないんですよね。
理工系の大学教員がよくやるイメージ。日本語でおk。
そんなラップバトルを続ける若人たちですが、ついに『修復』の知世ちゃんも現れました。
「一番大切な方の為に」と、粛々と裁縫を続けている彼女の姿はもう美しいのなんの。
そんな彼女も、さくらちゃんに意味深なメッセージを残します。
”忘れないで、あなたが一番忘れてはいけないことを”
さくらちゃんが忘れてはいけないこと、いわずもがな小狼くんの存在かと思うのですが、CLAMP先生にも秋穂ちゃんを贔屓するだけではなく、どうかさくらちゃんと小狼くんを幸せにすることも忘れないで欲しいと切に願います。
そして当たり前のように暗闇に包まれる世界、崩れる地面。
その暗闇の飲まれそうになり、さくらちゃんが手を伸ばしたその先には、
小狼「さくら!」
さくら「『猫』さん!」
引用:CCさくらクリアカード編 第65話より
おーーーいマジかーーーーーー。
現実の感覚として、最愛の彼女の名前を呼ぶ小狼くん。
その一方で、時計の国の登場人物として、最愛の彼を演劇の役名で呼ぶさくらちゃん。
この対照的な描写はつらい。
さくらちゃんの現実と演劇の境界線が曖昧になっている説を前述しましたが、もうこんな危機的状況で咄嗟に出てきた名前が、「小狼くん」ではなく「猫さん」ということは、もう完全に「アリス」になってしまっているのでは…
そしてそして、例の「お前はもう戻れない」の発言が、ここにかかってきているのだとしたら。
「お前はもう "木之本桜" には戻れず、"時計の国のアリス" のままだ」という意図であるのならば、もう泣こうかな。
ダークな展開が続きすぎだよクリアカード編。
だめ押しの展開として、小狼くんが握った手はさくらちゃんのものではなく、誘拐されたミラーちゃんだったのでもう頭がレリーズして発狂しそう。
これは海渡さんに無理やり変身された的な展開ですかね。
こんなえっちな展開残酷な展開には、全国の才能のあるかつ紳士な絵師の皆様が黙っちゃいねえ。
いや、私はまあ、いち作品を盛り上げる展開としてありだと思うんですがね、全国の才能のあるかつ紳士な絵師の皆様は許せないと思うんですよ。
これはもう暴動レベルだと思うんですよね。
起こりますよ百姓一揆が。
海渡さんに、強引に!変身させられる!嫌がるミラーちゃん!のイラストが日本に溢れかえること間違いありませんよこれは。
やっちまったなCLAMP先生!
一方のさくらちゃんも、偽の小狼くんに連れて行かれるというNTR展開、鬱展開。
おいおいおいどうなってんだよ最近のなかよしは。
もうおじさんの脳はぐちゃぐちゃになっちゃったよ。
まあ元からぐちゃぐちゃなのですが、えっと、偽さくらちゃんの正体はミラーちゃんで、じゃあ偽小狼くんの正体は誰なんだ…。
そういえばさくらちゃんの手元から『鏡像』がなくなっていたような…?
海渡さんが『鏡像』を偽小狼くんに化けさせて、さくらちゃんを連れ去ったということもありそう。
だとしたら海渡さんカードの使い方めっちゃうまくない?
依然として彼の目的は分からないままですが、もし仮に、ミラーちゃんのくだりがすべて海渡さんの仕業だとしたら、やはり秋穂ちゃんとさくらちゃんのポジションの入れ替わりを画策している説を推します。
来月号あたりで赤の女王とご対面?するかと思うので、展開も一気に動きそう。
かつてモモ様が見せた、「さくらちゃんの存在が忘れられた世界」もめっちゃきつかったのですが、「さくらちゃんが大切な人を忘れた世界」も三日三晩吐き続けて食道が焼き切れるレベルで辛いので、なんとか「猫さん」には頑張って欲しいところです。
あ、「猫さん」じゃなかった。
えっと…彼の名前は…
なんでしたっけ。
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