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クリアカード編第76話の流れ
感想&今後の考察
小狼君のお誕生日に大切なお知らせです🌸 pic.twitter.com/QqeLHFck3g
— カードキャプターさくら(公式) (@ccsakura_info) 2023年7月13日
最終巻が15巻から16巻に変更になっただって⁉
という衝撃のニュースが飛び込んできた2023年の夏でございます暑いです。
当初の当初は14巻で完結としていたところが、諸々の事情によって15巻に変更、そして今回の発表によってなんと16巻に変更されたとのことでした。
やだ先生、筆が止まらなくなっちゃったのかしら…。
とにもかくにも、ありがとうございます!
当ブログでも今まで、「あと〇話だね終わっちゃうね…」と、終電なくなっちゃったねのテンションで散々終了を匂わせてまいりましたが、本編と併せて、もう少しだけ私の拙文にもお付き合いいただけますと幸いです。
さて、既に今回の第 76 話を読んだ方であれば、次巻で完結することがいかに難しいことか分かるはず。
そ う 簡 単 に 禁 忌 の 魔 法 を 使 っ た 者 を 救 え る と 思 う な よ ?
まるでそんな不気味な声が聞こえてくるかのような展開により、今回においても秋穂ちゃんの大切な人を救出するまでの展開には至りませんでした。
それもそのはず、作中屈指の力を魔術師が、最愛の人のために手を出してしまったその禁忌の魔法とその制約は、彼を人の姿のままでいることを許しませんでした。
引用: 【公式】『カードキャプターさくら クリアカード編』第76話(日本語)
時計をモチーフにした様な檻に閉じ込められている黒い竜。
その檻から出ようともせずに大人しく翼を折りたたんでいるその姿は、まるで自分の罪を受け入れるかのようです。
勿論、この竜の正体が海渡さんであることが明言されている訳ではありませんが、秋穂ちゃんから預かった時計の光がこの竜を指していること、さくらちゃん自身が時計と同じ「何か」をこの竜から感じ取っていること、
そして何より、その禍々しさすらも覚える漆黒の身には似つかない "優しい瞳" からは、さくらちゃん曰く秋穂ちゃんを大切に視ていた "瞳" と同じものを感じたとのことでした。
以上のことから、この竜の正体は海渡さんであることが予想されます。
私含め、大半の読者の方は、海渡さんが手を出してしまった計画を甘く見ていたのではないでしょうか。
ここで海渡さんではありませんが、第70話まで時を戻して彼が発動した禁忌の魔法をおさらいをしてみましょう。
まず、モモさまが持つ本について。彼女がかつて所有していたそれは、人が過ごした時間を記憶として書き込むができるという代物でした。
海渡さんはこの本に、さくらちゃんと秋穂ちゃんの記憶を記録しておりました。
※この段階では、彼はモモさまに「秋穂さんとさくらさんの立場を入れ替える…」の様な計画であると偽っていたと思われます。
事件が起きたのはこの後。なんと海渡さんは "禁忌の魔法" を発動し、本に記録された記憶を書き換え、さくらちゃんと秋穂ちゃんは姉妹であるという内容に書き換えます。この書き換えの結果が、 "木之本秋穂" が爆誕した世界でした。
彼の暴走は止まりません。次に発動したのはさくらちゃんの手によって作られた "Exchange(交換)" のカード。これを使って秋穂ちゃんの中にあった "真っ白な本" の呪いを自分自身に転移させました。
※ "真っ白な本" とはつまり "何も入っていない空の器" を示しており、諸悪の根源である魔法協会が、魔法を使えない秋穂ちゃんの身体に組み込んだ、その身体に魔法を汲み入れていく仕組みのことでした。
ところがそこは狡猾な魔法協会、これで秋穂ちゃんは晴れて自由の身!という訳にはいきませんでした。
秋穂ちゃんの旅に海渡さんが同行することを許可した協会は、その代わりに海渡さんが秋穂ちゃんに何かした場合には、"Dの封印" を発動するように保険をかけていました。
"Dの封印" の詳細については明言されていないものの、最強の海渡さんをもってしても、「お前でも解くことはできない」と言われているほど強力な封鎖の術のようです。
それほどまでに協会側から警戒される海渡さんは流石というか、もう敬意すら超えて畏怖すら覚えます。。
勿論、今回海渡さんが秋穂ちゃんに対して発動した "Exchange(交換)" の効果も、秋穂ちゃん自身に "何かをした" という扱いになってしまい、"Dの封印" が発動してしまったものと思われます。
封印対象を異形の姿に変え、身動きすらもできなくする "Dの封印" 。
今や一流の魔法の力を使いこなすさくらちゃんですらも頭痛を覚えるほどの異空間、そしてその竜の巨体を包み込むほどの檻、近づく者を攻撃する時計…
どこまで "Dの封印" の術式なのかは不明ですが、いずれにせよ、さすがの海渡さんと言えども単身ではどうすることもできないほどのようですね…。
そんな黒い竜を、空間から解放しようと奮闘するさくらちゃん。
その時、モモさまから託された言葉を思い出します。
モモ
「消えずに残ったカードはまだあるわ」
「貴方に呼ばれるのを待っている」
引用: カードキャプターさくら クリアカード編 76 話より
その言葉から連想したのは、かつて自分の母が持っていた時計をモチーフにした "TIME (時間)" のカードでした。
ちなみにこのカードは第 51 話にて、さくらちゃんがモモさまに警告として見せられた世界から戻ってきたときに手に入れたカードです。
当時は「幸せの反対」な気持ち、などという不穏なフレーズを口にしていたので、どんな暗い展開になっていくのかと戦々恐々としておりました。
※第 51 話は 2021 年 3 月ごろの話だよ!違う意味で時の流れって怖いね!
そしてこの "TIME (時間)" のカードこそ、この状況を打開するためのキーアイテムでした。
"TIME (時間)" の効果は時を動かすこと。
そしてこの時を動かすことによって、黒い竜を閉じ込めていた時の檻を破壊しました。
自分でも何を言っているのか分かりませんが、まあそういうことです!
壊してしまえばいいんダヨー!
檻が壊れ、竜と一緒に脱出することを計るさくらちゃんと小狼くん。
ところが、何故か竜は一向に動こうとしませんでした。
何故檻の外へ出ていこうとしないのか、これは色々考えることができると思います。
まず第一に考えられることとしては、海渡さんが望んで罰を受けているという意識があるということです。
私も一読者として、これまで海渡さんがさくらちゃんに仕掛けたちょっかいの数々や、秋穂ちゃんに対する偽りの数々、そして作中屈指のイケメンであることは重罪であると考えていて、
彼もその罪の意識を "D の封印" という形で受け入れた、という可能性もあるかと思いました。
第二に考えられることは、自分が外に出ることでさくらちゃんたちに何かしらの迷惑がかかることを恐れているということ。
(いやもう既に迷惑を通り越して、さくらちゃんサイドから訴訟を起こされてもおかしくないレベルなのですが)
今回の最後シーン、「ヒュン!」という効果音を立ててさくらちゃん夫婦に向かう鋭い光の数々は、恐らく協会からの攻撃であることが予想されます。
なんとこの光景は第33話でも同じ効果音、同じコマ割りで見ることができ、海渡さんはこれらの攻撃を時間を止めて防いでおりました。
※第 33 話は 2019 年 9 月ごろの話だよ!時の流れって怖いね!
ということで、今回はついについに、協会側からさくらちゃんへのダイレクトアタックの試みが確認されてしまった訳で、
これは "D の封印" の一部である檻を、さくらちゃんが壊しちゃったことによって発動した攻撃なのではないかと思っています。
※さくらちゃんには彼らと直接関与して欲しくないので、これもトラップというか、何らかの "仕掛け" であって欲しいと考えています。。
このように、海渡さんは "D の封印" から逃れることによって、それに加担した者が協会から狙われてしまうということを恐れて、月の中に引きこもろうとしているのではないかと推察しておりました。
うるせェ!
いこう!(どんっ!!)
とまあ黒い竜が月から出ない理由を考えてみましたが、彼にいずれかの理由が該当したとしても、秋穂ちゃんにジャンピング土下座してキッスしちゃいなよです。
なぜこうも漫画の中の男はカッコつけて罪を償うフリをして自分勝手に行動するのか。
もうその巨体のまま友枝町に来なさい。
そして当事者やその関係者に直接詫びをいれなさい、詫びを。
てか好きな女の子をここまで待たせることが一番の罪じゃない?
そして海渡さんのお話は一旦置いておいて、個人的に今回のエピソードで一番キタのがこちらのシーンでした。
引用: 【公式】『カードキャプターさくら クリアカード編』第76話(日本語)
「…ありがとうお母さん」
死してなお、最愛の我が子に何かを残すーー
美化しすぎてはいけないことだとは強く思いつつ、撫子さんがさくらちゃんのためにこの土壇場で力を残してくれていたことには感動してしまいました。
私は「他人への思いやり」、そして「その思いやりの表現の仕方」というのは、CCさくらにおける裏テーマだと思っております。
・さくらから小狼へ伝えた本当の想い→テディベア
・知世が秘める恋心と無事に帰ってきて欲しいという想い→衣装をはじめとする創作物
・月を救いたいという桃矢の想い→力の譲渡
・海渡が秋穂を救おうとした想い→決死の覚悟での計画の完遂
等々…
この前提を踏まえ、これまで周囲に様々な形をもって思いやりをたくさんもらってきたさくらちゃんですが、ここに来て初めて撫子さんを引き合いに出すのかと…
そして撫子さんから一方的に託された力ではなく、"一緒に創った" 力であることが強調されていて、もうこの記事のタイプ中に泣きそうだよ。
これがね、直接名言されていないのが本当に心を揺さぶってくる。
これらのことが、実際に撫子さんの意図かどうかなんて説明されていないのだけども、
他ならぬ撫子さんの実の娘であるさくらちゃんが、「この時計は私のお母さんがこの時のために…」ということを確信しているのがやばいもう泣けてきた。
クリアカード編において、私は再三「さくらちゃんには幸せになって欲しい」と何度も思ってきましたが、
もうこれ以上ないくらいの幸せがそこにあったのだなと、今回の第76話をしみじみ思いました。
本当にもう、いよいよ海渡さんを救うだけですよ!
そいではまた次回!
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— ごだい@大道寺トイズに入社したい (@godai_mako) 2023年8月4日